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2007年03月23日(金) 00時00分

3氏舌戦 第一声分析/知事選告示朝日新聞

■「攻」「守」 3氏舌戦

 22日告示された道知事選は3人が立候補し、4月8日の投開票日に向けて17日間の選挙戦に入った。候補者たちは選挙カーで道内各地をめぐり、有権者に自らの政策を訴えかけていく。そのスタートが初日の「第一声」。各候補の演説内容を分析すると、重点政策や戦略が見えてくる。

■宮内氏——最多8テーマ次々と

■高橋氏——1期目回顧に4割強

■荒井氏——道政批判を1分57秒

 まず、「攻める」新顔2人。荒井聰氏の第一声は計8分09秒。「お願い」が中心になる「結び」の1分09秒を除く7分ちょうどを、四つのテーマに分けて訴えた。

 最も長い1分57秒をかけたのが「高橋道政」批判だ。さらに、このうち半分近くを高橋はるみ氏を支援する自民党批判に費やした。その後は「医療」「夕張支援」「行財政改革」と続き、「結び」ではこの3テーマを簡潔に繰り返した。

 荒井氏が公約の目玉にした、知事就任から短期間で実行する「100日政策」は、掲げた6項目のうち4項目に触れなかった。

 宮内聡氏の第一声は計7分30秒。荒井氏より39秒短かった。この中で訴えたのは8テーマ。3候補者の中で最も多かった。一つのテーマあたりの時間は短めで、次々と話題を変えていったのが特徴だ。

 宮内氏が最も時間を費やしたのも、荒井氏と同じく冒頭の「高橋道政批判」で1分27秒。他に1分を超えたのは「医療」(1分02秒)と「行財政改革」(1分26秒)。逆に最も短かったのが「憲法問題」(26秒)だった。

 多岐に及んだテーマに共通していたのは「暮らしや地域を守る」という、共産党の主張だ。

 一方、「守る」高橋氏は、合計7分01秒のうち4割強の2分54秒を「1期目の回顧」に費やした。自分が知事を務めたこの4年間で、どん底だった北海道に薄明かりが見えてきたという内容。プロ野球日本ハムファイターズの日本一や、駒大苫小牧高校の甲子園連覇などを例に挙げた。

 政策は大きく3分野について触れた。最長は「食・観光」の1分18秒。重視している「経済・雇用」は53秒とやや短め。「医療・福祉」は30秒で、「道民はみんな家族」というスローガンと「お願い」を盛り込んだ「結び」は1分26秒だった。

 候補者の演説の内容は、投開票日に近づくに従って、有権者の反応を見ながら変更していくケースが多い。遊説では、その地域で特に重要な話題を盛り込むこともある。

 限られた時間で公約のすべてを訴えるのは難しいが、何を演説のテーマの中心に据えるかも、有権者の判断に大きく影響する。

http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000703230005