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2007年03月23日(金) 00時00分

「個人の問題」県警困惑朝日新聞

 同僚の警察官が所有する、捜査情報が入ったUSBメモリーを盗んだとして、上野原署地域課の田中光司容疑者(49)=上野原市上野原=が窃盗容疑で逮捕された。田中容疑者は動機について「(後輩を)困らせたかった」と供述した。県警幹部は、一連の不祥事で情報管理の新たな対策づくりに躍起だっただけに「動機も、やったことも理解できない」「個人の資質の問題だ」と困惑している。(一部地域既報)

 県警は22日午後、田中容疑者を窃盗容疑で甲府地検に送検した。

 県警によると、田中容疑者は、メモリーが後輩の男性署員(26)の私物だったことを知った上で盗んだとし、「言うことを聞かないなど態度が気に入らなかった」などと話しているという。

 田中容疑者と男性署員とは、パトカーに同乗するなど仕事でつながりがあるが、口論をすることもあったという。また田中容疑者は、自身の評価が低いなどと、組織に対する不満も漏らしていたという。

 ある県警幹部は、「個人的なうらみだけではなく、警察組織に迷惑をかけてやろうと思ってやったとしか思えない」と憤る。

 田中容疑者は1977年に警察官になり、主に地域課で勤務した。積極的に仕事に取り組むことはなく、好成績を収めることもなかったという。

 田中容疑者は、メモリーを匿名で地元新聞社へ送りつけたことも認めた。その際に、「拾ってみたら、警察の文書のようだ。調べてください」と、パソコンで打った文書も同封しており、悪質さは際立っている。

 県警の三木邦彦警務部長は21日夜の会見で、「職員に対する職務倫理教養の徹底を図る」と強調した。しかし、具体的な対策を立てるまでには、時間がかかるという。ある県警幹部は言う。

 「個人の資質にかかわること。組織として、どうこうできる問題なのか」

http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000703230006