日立のHDD事業の売上高と営業損益
日立のHDD事業を担う子会社の日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は、06年12月期に4期連続の赤字を計上した。GSTは再建に向け、メキシコ工場での生産を08年6月末までに中止。工場を閉鎖し、生産をフィリピンに移す。小田原工場(神奈川県小田原市)での生産も07年末までに終え、基幹部品の開発拠点に変える。小田原分の生産は中国に移す。
IT(情報技術)関連製品やデジタル家電製品の普及でHDD市場は堅調だが、同社が得意とする2.5インチ市場は有力メーカー6社がひしめく激戦区。年率10%を超す価格下落に生産性向上が追いつかない状態だ。GSTは、拠点再編に加え、2.5インチ、3.5インチの利幅の厚い新製品投入で07年度の黒字化を目指すが、値下げ圧力が強まれば再建は苦しくなる。