従業員3人が焼死した「ドン・キホーテ」浦和花月店など、さいたま市で2004年12月に起きた量販店連続放火事件で、現住建造物等放火、同未遂などの罪に問われた無職、渡辺ノリ子被告(49)の判決公判が23日、さいたま地裁で開かれた。飯田喜信裁判長は「短絡的かつ身勝手な動機から放火に及び、死者が発生した後も、繰り返し同様の放火に及んだ」として、求刑通り無期懲役を言い渡した。
飯田裁判長は、動機について、「かつての交際相手と会えない鬱憤(うっぷん)を放火で晴らそうとし、騒ぎに乗じて商品を盗もうとしたもので、酌量の余地は全くない」と厳しく批判した。
渡辺被告は、県警の調べに対して放火を認めたものの、公判では一貫して否認していたが、飯田裁判長は「捜査段階での自白は、目撃証言などと合致しており信用できる」と指摘。防犯カメラの映像や目撃証言などと併せれば、起訴された7件について、「被告が各放火を行った犯人と認められる」と結論付けた。
ZAKZAK 2007/03/23