久野被告は判決を不服として控訴した。
小坂裁判長は午後、法人として同罪で起訴されたLDと関連会社ライブドアマーケティング(LDM)の判決で、LDを罰金2億8000万円(求刑罰金3億円)、LDMを罰金4000万円(求刑罰金5000万円)とした。
会計士の判決で、小坂裁判長は、両被告がLDの自社株売却益の売り上げ計上を不正と認識していたと指摘。「業績が見せ掛けの成長と知りながら、監査法人の経済的利益を追求して会計士の責務を忘れ、企業会計の最後の安全弁である監査報告書で適正とする意見を出した」と批判した。
黒っぽいスーツにネクタイ姿、前ボタンをきちんと閉めた久野被告は実刑判決を聞くと、ぼうぜんとした表情で目をしばたたかせた。
「実刑をもって臨むほかない」。判決理由朗読は約1時間に及んだ。同じく実刑のLD前社長、堀江貴文(34)、元取締役、宮内亮治(39)両被告には説諭をした小坂裁判長だったが、この日は控訴方法を説明しただけだった。
午後1時15分から始まったLDなど2社の判決公判では、平松庚三社長が主文言い渡しに先立ち、裁判長に促され「どのような判決でも、厳粛に受け止める。2度と同じ過ちを起こさないよう、体制を構築したい」と述べた。
ZAKZAK 2007/03/23