兵庫県加西市は22日、2005年に行った職員採用試験で、中川暢三市長(51)が独自の判断で、従来なら不合格になっていた2人を合格させたと発表した。このため採用されていたはずの2人は不合格になった。
中川市長は22日会見し「市役所改革の一環として、積極的に良い人材を採ろうとした結果。採用は市長の裁量の範囲内。選挙などで利害関係のある人を採用したわけではない」と話した。
加西市によると、採用試験は05年7月と9月に実施。事務職を75人が、消防職を31人がそれぞれ受験し、事務職10人、消防職3人が合格。06年4月から勤務している。
加西市の採用に関する規定では、市の幹部でつくる試験委員会が採用候補者を選定し、名簿を作成。市長がその名簿に基づき、採用者を決定する手順になっていた。
05年の試験で、中川市長は「採用者に選考眼があるとは思わない」として従来の手順を変更し、偏差値を導入するなど独自の基準を設けた。この結果、採用候補者名簿に掲載されていた2人が不合格となり、かわりに事務職1人と消防職1人の2人が合格した。
ZAKZAK 2007/03/22