車の下から流れる「見上げてごらん夜の星を」—。車で通ると、路面につけた溝の加減で音楽が聞こえる「メロディーロード」が、和歌山県紀美野町の国道370号に登場した。
タイヤと接触する溝の間隔が広ければ低音、狭ければ高音になる仕組み。カーブに対する注意喚起や速度抑制などの効果に加え、県などは「走ってみたい道として、多くの観光客が来てほしい」と期待している。
県によると、溝は幅1センチ前後で約320メートルの区間に約6200本。時速40キロで走ると故坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」が約30秒間流れる。手前の路面に、音符をあしらい、曲の始まりを予告する。
近くに天文台があり、夜になると星がきれいに見える場所だが、山あいの急カーブ。「運転中は危ないので音楽につられて空を見上げないで」と県関係者。
高野山へ続く道をアピールしようと町が協議会を作り企画、曲は小中学生のアンケートで決まったという。
開発し、特許申請している北海道標津町の篠田興業によると、メロディーロードは全国でも標津町に「知床旅情」が聞ける道があるだけという。
ZAKZAK 2007/03/22