東京地裁に入る宮内亮治被告=22日午前9時25分、東京・霞が関で
このほか、元代表取締役の熊谷史人被告(29)に懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年6カ月)、関連会社「ライブドアマーケティング」前社長の岡本文人被告(39)と金融子会社「ライブドアファイナンス」前社長の中村長也被告(39)にそれぞれ懲役1年6カ月執行猶予3年(いずれも求刑懲役1年6カ月)の判決をそれぞれ言い渡した。
判決では、宮内前取締役について、(1)捜査段階から詳細な供述をして事件の解明に協力してきた(2)ライブドアの企業実態とかけ離れた業績予想値を設定した堀江前社長の期待に応えようとして犯行に及んだ、などの前取締役に有利な理由を挙げたが、「それぞれの犯行の計画実行に至るまですべてを果たした。刑事責任は堀江に準ずるもので、ほかの被告らに比べてとりわけ重い」として、実刑判決が妥当と判断した。
堀江前社長より刑期が10カ月短いのは、事件解明への協力や起訴事実をすべて認め、反省している態度などが考慮されたとみられる。
同社株売却益の売り上げ計上について無罪を主張していた熊谷元代表取締役については、「株売却益の売り上げ計上が許されないことを認識しており、故意が認められる」と述べ、元代表取締役側の「具体的な認識を有していなかった」とする主張を退けた。
判決では、起訴事実をすべて認定。堀江前社長の判決と同様に、「損失額を隠ぺいするような過去の粉飾決算事例と異なり、投資者に対し、飛躍的に収益を増大させている成長性の高い企業の姿を示して投資判断を大きく誤らせた。一般投資者を欺き、その犠牲の上に立って、企業利益のみを追求した犯罪だ」と指摘した。
http://www.asahi.com/national/update/0322/TKY200703220063.html