尾瀬国立公園(仮)に加わる3山と範囲
尾瀬地域の面積は約2万5000ヘクタール。至仏(しぶつ)山(同2228メートル)や湿原の尾瀬ケ原などが広がり、ミズバショウやニッコウキスゲで知られる。05年に、湿地や水鳥を守るラムサール条約の登録地に認定された。
単独の国立公園となるには原則「3万ヘクタール以上」という指定基準を満たす必要がある。今回の素案では、新たに福島県の会津駒ケ岳、田代山(同1926メートル)、帝釈山(同2060メートル)など約1万ヘクタールを編入させ、3万5000ヘクタールとする。
会津駒ケ岳は「日本百名山」の一つで、山頂には尾瀬と同様の湿原が広がる。環境省は新たにこの湿原などを、動植物の採取が厳しく制限される「特別保護地区」とする考えだ。
地元の3知事が06年、当時の小池百合子環境相あてに単独化を求める要望書を出し、同省も単独化方針を了承していた。同省はこの日、群馬県庁で群馬、新潟両県の自治体や自然保護の関係者、住民向けに説明会を開いた。理解を得たうえで計画をまとめる。中央環境審議会などの手続きを経て、07年度中には正式に告示される見通しだ。