全国の地価トップの山野楽器銀座本店前=東京・銀座で
地価上昇率で商業地トップの表参道沿道。沿道右は表参道ヒルズ=東京都渋谷区で、本社ヘリから
開発が進む名古屋駅周辺。左から名古屋ルーセントタワー、JRセントラルタワーズ、ミッドランドスクエア=22日午後、名古屋市中村区で、本社ヘリから
07年の公示地価の変動率
全国平均で住宅地は前年比0.1%、商業地は2.3%上昇(06年はいずれも2.7%下落)。3大都市圏ではそれぞれ2.8%、8.9%上昇した。ただ全国の地価水準そのものは、ピークだった91年に比べると住宅地で半分、商業地で3分の1にすぎない。
上昇率が全国最高の地点は高級住宅街として知られる東京都港区南青山5丁目で45.5%上昇。40%を超える上昇地点は、東京都港区と渋谷区、名古屋、大阪、福岡の3市で住宅地4地点、商業地11地点だった。
最高価格地点は東京・銀座中央通り(山野楽器銀座本店)の1平方メートルあたり3060万円で、銀座が6年ぶりに首位に返り咲いた。最高地点の3000万円超えは14年ぶり。
東京23区では、投資ファンドやマンション開発業者による土地やビルの売買が増え、調査1674地点すべてが上昇。住宅地で11.4%、商業地で15.9%の上昇となった。都内全域では住宅地は8%、商業地が13.9%上がった。
大阪圏や名古屋圏も、住宅地が前年の下落から2%弱の上昇に転じた。1%未満だった商業地の上昇率も、ともに8%前後に拡大。大阪市と名古屋市に限れば15〜16%台の上昇率だった。
3大都市圏以外の人口10万人以上の都市では、住宅地で札幌市が2年連続上昇したほか、静岡県の浜松、滋賀県の大津・彦根・草津、岡山、福岡の6市が上昇に転じた。商業地ではこの7市に加え、仙台、茨城県のつくば、静岡、広島、松山の5市も上昇した。
ただ、全国の調査地点のうち住宅地、商業地ともに5割超が下落した。地方圏では8割超が下落している。住宅地では島根、香川、高知、鹿児島の4県で下落率が拡大。商業地は11県で5%以上の下落となった。