ペース氏は、米国の対イラク作戦を(1)約2万1000人の米軍増派による首都などの治安確保(2)イラク政府や宗教指導者らの統治による、イスラム教シーア・スンニ両派の対立の解消(3)イラク国民の雇用創出——の3段階と規定。「現在はこのプロセスの極めて初期の段階にある。米軍増派で首都の宗派対立が沈静化するなど、少なくとも進展はあった」と強調した。
一方、米軍がいつまでイラクにとどまるかについては「分からない」と明言を避けた。民主党が「08年3月までの撤退」を求めていることについては「軍事的に見て逆効果だ。撤退期限を設定すると敵はそれまで潜伏し、撤退を待って再び動きはじめるだろう」と述べ、ブッシュ大統領同様、撤退期限の設定を拒否した。