2007年03月21日(水) 19時20分
宮城と三重の両知事、観光キャンペーンのキャッチコピー「うまし国」めぐり舌戦(フジTV)
宮城県と三重県が展開する一大観光キャンペーンのキャッチフレーズが、どちらも意味こそ違えど、読みはまったく同じ「うまし国」ということで、これが引き金となって、県のトップ同士が舌戦を繰り広げる事態となっている。
2008年秋から始まる仙台・宮城の大型観光キャンペーンのキャッチフレーズは、仙台名産の牛タンなど、数々の名産品をアピールする「美味(うま)し国 伊達な旅」となっている。
一方、三重県では2005年から「美(うま)し国、まいろう」をキャッチコピーに、伊勢志摩をPRするキャンペーンを展開してきた。
宮城県の村井嘉浩知事は「三重ですからね...、これ福島とか、山形とかいうならちょっと問題かなと思ったのですが」、「『うまし国』と言われて、じゃあ三重県がイメージできたかというと、できないでしょ? できた?」などと述べた。
三重県の野呂昭彦知事は「『うまし国』のことで、宮城県が勝手な理屈を述べて言ってることに、大変不愉快に思っています」、「三重県は、関西、名古屋方面だけとか、勝手な理屈を述べて言っていることについては大変不愉快に思っております」と述べた。
美味し国をうたう宮城県は、牛タンやカキ、「ひとめぼれ」など豊かな自然の恵みをアピールしている。
「旨味太助」の佐野八勇店長は「宮城県は米もうまいですし、魚も山菜も、やはり牛タンもうまいです。まず、PRには最高だと思います」と語った。
一方、三重県は、日本書紀で、伊勢志摩地方が「美し国」と表現されていたことから、伊勢神宮を初めとした歴史・文化の奥深さをアピールする。
宮城県民は「譲るべきじゃないと思いますよ、『美味し国』は観光よりも、むしろ食材みたいなものを前に出した気がする」、「似てるなと思いました。三重の人にやっぱり断ればよかったかなと思う」と語った。
一方、三重県民は「やっぱり取られたということになる。(宮城県に使われたくない?)ないないない。ないです」、「県民感情としてはあまりよくないと思います」と語った。
この騒動は、商標登録についての問題もあり、先に使用し商標登録を申請していた三重県に続き、宮城県側も「うまし国」を含むキャッチフレーズで商標登録を申請中だという。
本橋 光一郎弁護士は、「(商標登録について問題があるか)漢字が1字違うだけぐらいだと、もう同じ商標ということで侵害は明確だと思うが、伊勢志摩と『伊達の旅』とで違うということで、それぞれ2つの商標が並存する場合もありえます」と述べた。
「うまし国」をめぐるこの騒動、三重県は宮城県に対し、抗議する方針だという。
宮城県の村井知事は「頑張りましょうよ、もう決まったんだから、そんなごしょごしょと言ったってしょうがないさ」と語った。
一方、三重県の野呂知事は「知事の任期の最後の不愉快な思いとして、宮城県にその思いを伝えていきたいと思います」と語った。
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2007/03/21 19:20
http://fnn.fujitv.co.jp/headlines/CONN00107426.html