タミフルに関する緊急安全性情報について会見を開く黒川達夫・厚生労働省大臣官房審議官ら=21日未明、東京・霞が関の厚労省で
厚労省と中外製薬による記者会見は、厚労省の記者クラブで21日午前0時10分ごろ始まった。
当初は午前0時開始予定で約30人の記者が続々と集まったが、緊急の会見で準備に手間取ったためか、開始時間が遅れ、初めは資料だけが配られた。厚労省からは医薬担当の黒川達夫審議官ら3人、中外製薬からも上野幹夫副社長ら2人が同席した。
まず黒川審議官が緊急安全性情報の内容などを険しい表情で説明。記者から「これまでの注意喚起が足りなかったから、また起きたのではないか」などの質問が相次ぐと、黒川審議官はタミフルの服用と異常行動との因果関係は「否定的」との考えを改めて示したうえで、「10代以上は、親が保護することが難しい場合もあるので、改めて注意喚起した」などと話した。
神奈川県のけいゆう病院の菅谷憲夫小児科部長の話 本来なら10代だけがタミフルを使わないというのはおかしい。個々の転落事故の事情は不明だが、やむを得ずということだろう。インフルエンザにかかった10代の場合、重症患者や基礎疾患のある患者には使う必要が出てくる場合があるかもしれない。ただ心配なら、別のインフルエンザ治療薬のリレンザを使う手もある。