ベスト電器は一時期、独自にテレビ通販に取り組んだが、撤退した経緯がある。プライムは地上波のほかCS放送、ケーブルテレビなどすべてのテレビ放送媒体で通販番組「プライムショッピング」を提供。健康・美容機器を中心に扱ってきたが、ヒット商品の有無で業績に波があった。
ベスト電器側はプライムのノウハウをいかして、テレビ通販に再参入し、自社で扱う商品の販売量を増やしたい考え。一方、プライム側は商品の共同開発なども念頭に置いているようだ。
ベスト電器の06年2月期の連結売上高は3613億円で業界7位。ヤマダ電機をはじめとする全国大手と比べ、メーカーとの交渉力が弱く店頭価格は見劣りする。地盤の九州でも、ヤマダやヨドバシカメラの攻勢で、シェアは20%を切る。
05年にネット通販のストリーム(東京)に出資し、商品の提供を開始。昨年末にはさくらやを子会社化するなど、独立路線で業容拡大を図ってきており、今回の提携もその一環と見られる。ただ、上位との差を縮めるのは難しいのが実情だ。