ヒル氏によると、米朝の代表団は17、18の両日、BDA問題をめぐって協議した。ヒル氏は18日午後、記者団に「非常に近いうちに声明を出すことができると思う」と語り、早期の問題解決に自信をのぞかせた。
ヒル氏と北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官との会談は18日も行われなかった。6日までニューヨークで開かれた米朝国交正常化作業部会では6者協議本会議前に第2回部会を開くことで合意していた。
一方、北京で開かれていた「朝鮮半島の非核化」作業部会は18日、2日間の日程を終えた。協議関係筋によると、北朝鮮・寧辺の核施設の稼働停止や封鎖の手順や方法などについて話し合われ、日本側は高濃縮ウラン(HEU)問題も含めて協議を継続する必要性を強調した。五つの作業部会の進み具合は19日の本会議で報告される。
日本政府関係者によると、非核化部会で北朝鮮側は「やるべきことはやる用意がある。米韓など他の5カ国もやるべきことをやってもらう必要がある」と牽制(けんせい)。エネルギー支援に参加しない日本についても名指しで批判したという。これに対し、日本首席代表の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は拉致問題について「ハノイでの(日朝国交正常化)作業部会は具体的な成果はなかった。北朝鮮に真剣に取り組んでもらいたい」と対応を促した。