日本初の盲導犬訓練士学校(横浜市港北区)で17日、卒業式があり、専修科を修了した第1期生8人が、開校後初めて盲導犬訓練士の認定を受けた。今後、各地の訓練施設で盲導犬育成に携わる。
(藤山圭)
卒業を迎えた8人は、2年間の基礎科を終えた後、1年間の実習形式の専修科を修了した。学校関係者や家族が見守る中、訓練犬にハーネスをつけて入場した。黒光庸恭(つねやす)校長(70)が「どうすれば視覚障害者の役に立つのか、常に考えてもらいたい」とあいさつした。
卒業生の松本健太郎さん(32)は「視覚障害者の生活が向上するように、いい仕事をしたい。それが、後輩の道を広げることにもつながります」と話した。最年少の武富花菜さん(21)は「視覚障害者の方が、私とかかわってよかったと思えるような訓練士を目指す」と笑顔を見せた。式には、基礎科を卒業する6人も出席した。
盲導犬訓練士学校は、理論的な訓練技能の習得を目指して、日本盲導犬協会が04年4月に開校。犬の訓練技術や視覚障害者を取り巻く環境を学ぶ基礎科2年と、視覚障害者に盲導犬との歩き方などを教えて、専門性を高める実習形式の専修科1年の計3年間の学習プログラムが設けられている。
日本盲導犬協会によると、国内で活躍する盲導犬は952頭(06年3月末)。年間120〜130頭が新たに盲導犬になるが、希望する人は7800人(98年)おり、さらに多く育成することが求められているという。
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