不二家は19日、一部の自動販売機などで「ネクター」など飲料製品の販売を再開した。シュークリームなど洋菓子の期限切れ原料使用問題で消費者に不安が広がったのを受けて2月1日から飲料販売も休止しており、再開は約50日ぶり。今月1日にチョコレートなどの菓子で、8日に洋菓子でそれぞれ「安全宣言」を出した後、飲料が販売再開の第一弾となる。
ただ、大手スーパーなどの店頭に飲料が本格的に並ぶのは4月になる見通しという。
洋菓子は3月23日から販売を再開する。菓子も27日ごろの再開を予定していたが、慎重姿勢の小売り大手との交渉が続いており、4月にずれ込む見通しとなった。不祥事で失った消費者の信頼をどこまで回復できるかが課題となる。
販売を再開した飲料は「ネクター」「レモンスカッシュ」など7商品。商品数を販売休止前の22より絞り込み、3月以降に新たに製造した分だけを売ることで、消費者が不安を抱かないよう努めた。
不二家製の飲料販売を全面受託しているサッポロ飲料は19日朝、約5万台ある自動販売機のうち自社で管理する約5000台で、一部の商品を不二家製品に切り替える作業を始めた。「自販機オーナーの反応はまちまちで、様子見の人もいる」(広報担当者)ため、不二家製品を取り扱う自販機は当初は一部にとどまる見込み。
東京都内の30代の女性は「(品質管理の問題で)あれだけ騒がれたのだから、おかしな商品は出せないはず。ネクターを買ってみたい」と話した。
ZAKZAK 2007/03/19