「新代表とは認めない」−。教団関係者らによると、埼玉県八潮市の教団施設で今月十二日、約七時間にわたり激論が交わされた。
教団では先月十日、上祐前代表(今月八日に正式に脱会表明)を含めた役員会が開かれ、「正悟師」五人の一人で、中間派の野田成人最高幹部を代表とし、村岡達子正悟師を副代表とすることを決議。だが一部がこれに反発。別の代表の選出をほのめかしたという。
教団は当時、いわゆる上祐派のほか、教団の経理を握る荒木浩広報部長を中心とする反上祐派、さらに野田氏らの中間派に分かれていた。野田氏の代表就任に異議を唱えたのは反上祐派だった。
関係者らによれば、教団が混乱する背景には、麻原死刑囚の妻や、女性四人、男性二人の子供の存在が大きいという。
反上祐派は、麻原死刑囚の妻が描いた、道場などに飾る油絵の著作権料として、麻原家に月約四十万円を支払っている。
同派は「この契約が切れる今年末までに契約の見直しを考えていく。麻原家側とはこれ以外の関係はない」と主張するが、同派は麻原死刑囚のビデオを見て、説法を聞くなど“麻原回帰”を強めているとされる。
これに対し、野田氏は「上祐派のように麻原元代表からすぐに決別するのではなく、『元代表は絶対ではない』という思想で信者全体を指導していきたい。今後、社会に対し(教団と)麻原家との関係をはっきりさせる必要もある」と話す。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070319/eve_____sya_____004.shtml