環境省は18日、熊本県相良村で見つかった絶滅危惧(きぐ)種の野生のクマタカから高病原性鳥インフルエンザウイルス「H5N1型」を検出したと発表した。ウイルスの毒性などを判断するため、遺伝子分析などを実施する。
九州では今年1月、宮崎県と岡山県では今年1月から2月にかけ、養鶏場で大量死した鶏からH5N1型のウイルスが検出されており、環境省は関連を調べる。クマタカはウイルスに感染した鳥などほかの小動物を捕食して感染した可能性があるという。
環境省は、クマタカが発見された周辺で、野鳥を捕獲したり、ふんを採取して分析したりしてウイルスの保有状況を調査する。
同省によると、問題のクマタカはメスの成鳥で今年1月4日、相良村で衰弱した状態で見つかり、直後に死亡した。外傷がないにもかかわらず、衰弱死したことから、鉛中毒の疑いがあるとみて検査した。
鉛中毒は不明だったが、同時に行った鳥インフルエンザウイルスの簡易検査で陽性反応を示したため、鳥取大農学部付属の研究センターに詳しい検査を依頼、ウイルスの型などを調べていた。
ZAKZAK 2007/03/19