民主党の中井洽(ひろし)元法相は16日午前、国会で記者会見し、自らの資金管理団体が光熱水費を虚偽記載していた問題で、2005年分の詳細を説明するとともに、総務省に政治資金収支報告書の訂正を15日に届け出たことを明らかにした。
中井氏の説明によると、同氏の資金管理団体は光熱費や水道代が無料の議員会館に主たる事務所を置きながら、05年の光熱水費として286万円を計上した。
しかし、実際には光熱水費はかかっておらず、〈1〉議連・勉強会会費の約123万円〈2〉公用車使用費の約27万円〈3〉ファクス通信費の約77万円〈4〉地元事務所経費の60万円——を光熱水費に付け替えていた。
訂正では、光熱水費をゼロとし、議連・勉強会費と公用車使用費は「組織活動費」、ファクス通信費は「機関紙誌の発行その他の事業費」(宣伝事業費)、地元事務所経費は「備品・消耗品費」にそれぞれ変更したという。
虚偽記載の理由について、中井氏は「会計担当者が引き継ぎの際、誤った記載方法を教えられ、それを続けていた」とし、「私も十分チェックできず、反省している」と謝罪した。議員辞職や党常任幹事会議長辞任などは否定した。中井氏の資金管理団体は03年に546万円、04年にも236万円を光熱水費として計上していた。これについてはなお調査するとしている。
これに関連し、公明党の太田代表は16日午前の記者会見で、「中井氏も(高額の光熱水費を計上している)松岡農相も、疑惑を持たれている方は説明することが大事だ」と述べ、松岡氏も詳細な説明をすべきだとの考えを示した。