東京都国立市の中央道・国立府中インターと八王子市高倉町を結ぶ国道20号「日野バイパス」(全長8.1キロ)が24日午後3時、全線開通する。渋滞の名所で知られる立川市の日野橋交差点や、片側1車線が続く日野市中心部を避けることができる。全線4車線化や距離の短縮で、通常の平均通過時間は従来の25分から12分に半減するという。
都心から国道20号を下ると、日野橋交差点で4車線から2車線に減る。同交差点から立川市内中心部に向かう立川通りの通行も多い。
国土交通省相武国道事務所(八王子市)の調査では、朝夕のラッシュ時、500メートル以上の渋滞を記録。主要渋滞ポイントに数えられている。片側1車線の日野市中心部でも慢性的な混雑が起きていた。
日野バイパスは、これらの地域を回避する狙いで日野市を東西に貫く=地図。同事務所によると、都内で全線4車線のバイパスが開通するのは、国道16号八王子バイパス以来20年ぶり。同区間の国道20号は都道になるが、「甲州街道」の名称はそのまま残る。
工事は73年から始まり、04年7月に約9割が完成。日野市内の未開通区間約800メートルを残すだけとなっていた。
未開通区間がある同市西部地区では、普通乗用車がやっとすれ違える道幅の狭い生活道路にバイパスの通行車両が集中。開通が待ち望まれていた。
道路沿いの一軒家に住む主婦(47)は「歩道もない狭い道路に車がひっきりなしに通っていた。子どもを通学させるのも心配だった」とバイパス開通に期待を込める。
24日の開通に先立ち17日、未開通区間を会場に「日野バイパスふれあいフェスタ」が開かれる。新選組パレード隊による殺陣の実演や昔の甲州街道の姿を収めた写真展などが予定される。
問い合わせは国交省相武国道事務所(042・643・2001)へ。
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