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2007年03月14日(水) 22時56分

IAEA査察官「受け入れる用意ある」 北朝鮮が表明朝日新聞

 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は14日、2日間の訪朝を終え、チャーター機で北京に戻った。エルバラダイ氏は記者会見で「訪朝は有益だった」と述べる一方、北朝鮮が6者協議で合意した寧辺(ヨンビョン)の核施設の稼働停止・封印や査察官復帰を受け入れる用意があると表明しながらも、履行は金融制裁解除の進展次第だと説明したことを明らかにした。

会見するエルバラダイIAEA事務局長=14日午後8時15分、北京で

 エルバラダイ氏はこの日、平壌で6者協議首席代表の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官には会えず、金衡俊(キム・ヒョンジュン)外務次官と会談。核施設の稼働停止・封印の検証活動やIAEAとの関係正常化などを協議した。北朝鮮はIAEA復帰に前向きだったという。

 IAEA報道官らによると、金桂寛次官との会談は当初、「6者協議の準備のため多忙」という理由でキャンセルされ、平壌出発直前には「訪米から戻り病気になった」と説明された。会談が実現しなかったことについて、北京にこの日到着した6者協議・米首席代表のヒル国務次官補は「悪い兆しとは思わない」との見方を示した。

 エルバラダイ氏は13日には原子力総局の李済善(リ・ジェソン)総局長らと、核施設稼働停止・封印の具体的手順や技術的問題などを話し合った。李総局長は02年末にIAEA査察官追放を通告する書簡を送った人物で、今回の訪朝の招待状も李総局長名で送られていた。

 エルバラダイ氏は15日に中国関係者、16日にはヒル氏ら6者協議関係者と会談する見通し。

http://www.asahi.com/international/update/0314/021.html