会見するエルバラダイIAEA事務局長=14日午後8時15分、北京で
エルバラダイ氏はこの日、平壌で6者協議首席代表の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官には会えず、金衡俊(キム・ヒョンジュン)外務次官と会談。核施設の稼働停止・封印の検証活動やIAEAとの関係正常化などを協議した。北朝鮮はIAEA復帰に前向きだったという。
IAEA報道官らによると、金桂寛次官との会談は当初、「6者協議の準備のため多忙」という理由でキャンセルされ、平壌出発直前には「訪米から戻り病気になった」と説明された。会談が実現しなかったことについて、北京にこの日到着した6者協議・米首席代表のヒル国務次官補は「悪い兆しとは思わない」との見方を示した。
エルバラダイ氏は13日には原子力総局の李済善(リ・ジェソン)総局長らと、核施設稼働停止・封印の具体的手順や技術的問題などを話し合った。李総局長は02年末にIAEA査察官追放を通告する書簡を送った人物で、今回の訪朝の招待状も李総局長名で送られていた。
エルバラダイ氏は15日に中国関係者、16日にはヒル氏ら6者協議関係者と会談する見通し。