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2007年03月14日(水) 21時17分

米シティ、15日から日興TOB 株価高騰で成否不透明朝日新聞

 米金融大手のシティグループは14日、日興コーディアルグループの株式公開買い付け(TOB)を15日から始めると発表した。買い付け期間は4月26日までで、1株1700円で買い付ける。新株予約権などを含めて過半数の株式取得をTOBの成立条件として、日興を子会社にすることを目指す。シティが日興株の過半数を取得するための投資額は約7743億円。全株取得した場合は約1兆6766億円に達し、国内で過去最大級となる。

 日興の経営陣も14日、TOBに賛同する考えを正式に表明した。しかし、上場維持が決まった日興の株価は急騰しており、合わせて26%超の株式を保有する大株主の海外投資ファンド勢は「日興株には2000円の価値がある」などと主張している。「友好的TOB」の成否は不透明だ。過半数が取得できなければTOBは不成立となり、シティ・日興の提携戦略は根本から見直しを迫られる。

 14日の東京株式市場では、シティのTOB価格引き上げが好感されて日興株に買い注文が集中。値幅制限いっぱいとなる前日比200円高の1690円で取引を終えた。

http://www.asahi.com/business/update/0314/187.html