【ジュネーブ=渡辺覚】世界知的所有権機関(WIPO)は12日、企業などのインターネット上の登録名である「ドメイン名」をめぐる国際的な紛争が、1999年末から昨年末までの累計で1万177件に達したと発表した。
紛争全体の約97%は解決に至り、84%はドメイン名の不正使用を訴えた原告が勝訴した。2006年単年の紛争件数は、前年を約15%上回る1823件で、過去最高にのぼった。
2006年には、スイス・ロシュ社のインフルエンザ治療薬「タミフル」をめぐる案件も発生。「タミフル.net」「タミフル—ワクチン.com」など、ロシュ社のホームページと紛らわしいドメイン名64に対し、同社が「不正使用」と訴え出て勝訴を勝ち取った。