人間の目は興味や関心が高いものを見ると瞳孔が大きくなり、まばたきの頻度が減って直後に増える特徴がある。こうした無意識の生理反応を計測・解析し、視聴者が関心をもって映像を見たのか、漠然と眺めていたのかを判別する。映像制作を手がけるNTTラーニングシステムズと、映像制作ベンチャーのVIS総研が共同開発した技術で、日米で特許を出願している。
モニターに表示したテレビやネットの映像を見る被験者の目をカメラで追尾し、視点の動きや瞳孔のサイズ、まばたきの回数を自動計測する。テレビの視聴率やウェブサイトのアクセス数の多寡だけでは、視聴者がCMやサイトのどの部分に、どの程度の関心を示したかを細かく把握できないが、この技術を使えば、目の動きから視聴者の関心のありかを探り、映像の制作者の狙いと視聴者の注目点が合致しているかを分析できる。
車の安全運転教育の映像教材などにも応用可能で、大手自動車メーカーとの商談も始めているという。