全人代期間中、役人の腐敗などを代表に直接訴えようと全国から多くの人が北京を目指すが、当局は社会不安を招くことを警戒し、活動家や陳情者らを相次いで拘束している。
北京では、住居の強制取り壊しに反対する元弁護士の女性、倪玉蘭さん(46)が全人代開幕前日に、自宅近くの宿泊所に軟禁された。河北省雄県では、監獄で服役していた兄が看守らに虐待され死亡したとして、北京へ行き陳情を計画していた馮双喜さん(30)が、全人代開幕日に地元公安当局により拘束された。
同省石家荘市郊外の農村から強制土地収用を訴えに北京に来た男性(47)は、「陳情者らが多く宿泊している地域では、毎日、数十人が拘束されている。代表に実情を伝えることがどうして悪いのか」と訴えた。
報告によると、昨年1年間に収賄や横領で4万41人が摘発され、2万9966人が起訴された。摘発された公務員のうち中央政府の課長級以上に相当する幹部は2736人に上り、閣僚級は6人だった。人数はいずれも前年よりわずかに減ったが、公金を持って逃亡し逮捕された容疑者は1670人と倍以上に増えた。