記事登録
2007年03月13日(火) 21時32分

新潟水俣病、2人を認定 22年ぶり朝日新聞

 約5年半ぶりに開かれた新潟県と新潟市による新潟水俣病の「認定審査会」が、審査の対象にした3人のうち2人を「認定相当」と結論づけたことを受けて、同市は13日、市内に住む2人を新潟水俣病と認定し、通知した。認定は85年以来22年ぶり。

 04年にあった水俣病関西訴訟の最高裁判決では、感覚障害だけでも患者と認定する判断が示されたが、国は、認定の条件は複数の症状が出ていることとする立場を変えておらず、「二重基準」状態となっている。今回の認定は、国の基準に基づいてなされた。

 認定されたのは、環境省の公害健康被害補償不服審査会が棄却処分取り消しを命じ、再申請していた市内在住の中村五三吉さん(68)と、兄で昨年11月に亡くなった今井芳夫さん(当時70)。中村さんは「ようやくこの日がやってきた。今日はほっとしている」と話した。

http://www.asahi.com/life/update/0313/014.html