北京五輪を来年に控え、国のイメージアップに必死になっている中国の全国政治協商会議(政協)で13日までに「五輪報道で、民族間の敵対心をあおるような言葉は禁止すべきだ」との意見が出された。
報道禁止用語のアイデアを出したのは、前国務院新聞弁公室主任の趙啓正委員。11日の会合で「一矢を報いる」などの例を挙げて「スポーツ報道で使われる“戦争用語”は民族間の敵対心をあおる」と指摘、国内メディア向けに使用禁止用語をリストアップすべきだとした。
「京罵」と呼ばれ、悪評高い北京の「悪態」も心配の種。北京五輪組織委員会副会長代理も務める劉敬民・北京市副市長は「全世界の人が見る五輪の会場で聞かれてはならない」と厳しい口調で語った。
趙委員は「『友情のため』などとイッキ飲みを強要する中国式の乾杯も外国人には非礼」と指摘。マナーについての相談窓口などを設置してはどうかと提案した。
五輪に向け「路上でたんを吐かない」「列をつくって並ぶ」などの基本マナー向上運動を推進している中国。北京青年報は「会場建設などハード面は心配ないが、ソフト面は懸念が絶えない」としている。(共同)
ZAKZAK 2007/03/13