「保険年齢」では、誕生日から6カ月を超えると、満年齢よりも契約上の年齢が1歳年上になる。保険料の前提になる死亡率などは誕生日時点を基準にしており、誕生日を中心にした1年間を契約時の年齢と計算してきた。生保業界の長年の慣行だった。
このため、保険会社の営業現場では「6カ月を過ぎると年齢が一つ上として保険料を計算されて、割高になるから早く契約したほうがいい」などと、顧客が契約をせかされるケースが少なくなかった。
実際、保険年齢方式で年齢が一つ上と計算されて契約した人が、仮に「満年齢」で契約していた場合、一つ年齢が下がる分だけ保険料が安かった可能性がある。
損害保険各社や外資系の生保会社では満年齢が一般的で、国内の生保会社では大同が02年春から切り替え済みだ。一方で、日生や第一生命などは「保険年齢」を続ける。各種システムの更新などのコストがかかるためで、生保業界で年の数え方の混在は続きそうだ。