経済産業省は9日、さいたま市岩槻区を中心につくられている「岩槻人形」=写真=を「伝統的工芸品」に指定した。これで後継者育成などの事業で国の補助が受けられることになり、生産者らは伝統産業の復興につなげたい考えだ。
同省関東経済産業局によると、指定には100年程度の伝統を証明することが必要で、指定を受けると、補助金のほか伝統的工芸品のマークを使用できるなどのメリットがある。
申請をした岩槻人形協同組合の元理事長矢作恒良さん(65)によると、古い文献が少なく伝統の立証に苦労したという。矢作さんは「国が認めてくれたことでグレードが上がる。支援も受けられるので、若い人にアピールして後継者を育てていきたい」と喜んだ。
今回、同省は東京を中心にさいたまや草加市などでもつくられている「江戸節句人
形」、東京と千葉などの「江戸木版画」も指定。全国の伝統的工芸品は210品目になった。
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