慰霊堂には空襲で犠牲となった約十万五千人分の遺骨が納められている。都は三月十日を「平和の日」と定めており、例年法要が営まれている。法要では協会の貫洞哲夫会長が「戦災の悲惨な出来事を忘れてはならない」と式辞を述べ、石原慎太郎知事が「多くの尊い命に哀悼し、ご冥福を祈る」と追悼の辞を語った。続いて、高円宮妃久子さまや遺族らによる焼香があった。
空襲で祖父母や友人を亡くした江戸川区の大田喜美さん(70)は「川で大勢の人が死んでいる光景は忘れられない。友だちも『水をちょうだい』と言いながら亡くなっていった。平和が一番です」。墨田区の大熊トクさん(90)は「生後八カ月の子どもを背負い夜通し逃げた。周囲は火の海でした」と振り返った。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070310/eve_____sya_____001.shtml