党紀委は全会一致での決定がほとんどで、採決による決着は異例。多数の反対票が出たことで、衛藤氏の復党を後押しした安倍晋三首相に対する不満が強いことが鮮明になった。
昨年十二月に野田聖子元郵政相ら郵政造反現職組十一人の復党を認めた際には全会一致だったのに対し、今回は冒頭で、笹川委員長が採決で決めることを宣言。衛藤氏や党大分県連会長の衛藤征士郎衆院議員が提出した復党に関する文書などを各委員がチェックし、議論を行った後、笹川委員長を除く十七人(欠席者三人は事前に委員長に賛否を伝達)が無記名で採決を行った。
党執行部は造反現職組の復党後、内閣支持率が急落したのを受け、落選組の復党は参院選後に先送りする方針だった。だが、首相の強い意向で、衛藤氏の復党審査を行った。
党紀委員会は衆院議員八人、参院議員四人、元国会議員二人、民間人四人の計十八人で構成。党員の処分や表彰を決定することができる。
笹川委員長は委員会終了後、採決を行ったことについて、記者団に「軽々しく全会一致で決められる政治状況にないと判断した」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20070310/mng_____sei_____002.shtml