収支報告への領収書添付をめぐる各区議会の状況は別表の通り。しかし、不正使用の可能性が排除しきれないコピーを認めている区議会もある。添付の方針が決まっているものの、原本かコピーかを各会派が協議している区議会もある。
使途基準の見直しも進んでいる。
公明党区議全員が辞職した目黒区議会。民間調査委員の提言もあり、飲食費に使わないことや、収支報告書を議会ホームページ(HP)に公開することで合意した。
議員視察での政調費の使い道が問題視されるケースも指摘されている。北区議会では、視察についても詳しい報告書を求めることを決めた。
前幹事長が離党、さらに議員引退を表明した品川自民党区議団は、二〇〇一年度以降で使途に問題があった政調費と延滞金計約三千三百万円(議員個人分も含む)を返還。その上、会派独自の改善策をまとめるにまで追い込まれた。
改善策は、▽HPに毎月の政調活動報告と、四半期ごとの政調費の収支報告を掲載▽活動内容と使途を会派内の検討会で毎月点検▽政調費の個人台帳を作り、十日ごとに申請、執行部のチェック後に精算▽購入した書籍名を会派台帳に記入▽宿泊を伴う視察は事前に議長へ届け出る−など七項目。
「以前はチェックがずさんだった」と認める同区議団の須藤安通幹事長は、「支持者や第三者の専門家に改善策への意見を求めている。反省して出直したい」と話した。
こうした動きについて中央大学の今村都南雄教授(行政学・地方自治)は「領収書添付は当然。対応が遅すぎる。政調費に限らず、議会は透明性を徹底して高めなければならない。改善策で活動を縛られると考える議員は、辞めるべきだ。議会が変わらないと地域社会は変わらない」と指摘している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070309/lcl_____tko_____001.shtml