初日の討議後に記者会見した議長国ドイツのメルケル首相は「EUが主導的な役割を果たし、野心的な環境政策を示す必要性では一致している」と強調。「さらなる議論が必要だが、希望は持っている」として、合意文書に強制力のある数値目標を盛り込むことに意欲を示した。
太陽光、風力、バイオ燃料などの再生可能エネルギー利用拡大の義務化は、欧州委員会が提案。現在、EU全体で7%程度の同エネルギーの利用比率を、二〇年までに20%にまで引き上げることを目指している。
メルケル首相は、一二年までの削減目標を定めた京都議定書に続く国際交渉で、米国やロシアに圧力をかけるためにもEUが真剣さを示す必要があるとして、数値目標の義務化を主張。北欧諸国や英国なども支持した。
これに対し、チェコやポーランドなどの東欧諸国は、コスト負担の大きい再生エネルギーへの切り替えは困難だとして抵抗。
原子力発電に頼るフランスは「エネルギー政策は各国の主権の問題」との考えを示す一方で、再生可能エネルギーに原子力を加えるよう主張するなど、議論は平行線をたどっている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20070309/eve_____kok_____000.shtml