原案によると、省庁別の再就職あっせんは、同バンク設立後は全面禁止。それまでの移行期間は、外部の有識者でつくる監視機関が、省庁のあっせん事例を個別に審査、承認することにした。さらには、現職公務員による予算や権限関係のある企業や団体への求職活動を禁止。退職公務員に対しては、出身省庁への働き掛けを禁じ、いずれも刑事罰を含む罰則を新たに設ける。
一方、早期退職制度見直しの一環として二〇〇八年度から、幹部登用はないものの定年まで勤務できる「スタッフ職」制を創設。〇七年度からは、定年延長や高齢の公務員の給与制度の在り方について検討を始めることにした。
ただ、改革案に関してこの日、自民党側からは「人材バンクの詳しい運営法が詰められていない」などと批判が続出した。今後は、既得権が狭められる省庁側の抵抗も予想され、法案提出までには曲折が見込まれる。
■改革原案ポイント
一、営利企業のほか公益法人、独立行政法人、特殊法人も対象に、各省の再就職あっせんを原則禁止。政府全体の「新人材バンク」を創設し、あっせん業務移行。移行後のあっせんは全面禁止。
一、予算や権限上、関係がある企業・団体への職員の求職活動や、OBの出身省庁への不正・不適切な働き掛けを禁止。刑事罰を含む罰則を創設。
一、公務員OB以外の有識者で構成する外部監視機関が不正の有無を厳格にチェック。
一、「スタッフ職」制を二〇〇八年度に運用開始。定年延長を検討。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20070309/mng_____sei_____000.shtml