九州発展の起爆剤となることも期待され、4人には異例の宣伝戦略が用意された。カップラーメン「日清豚骨ロック よかろうもん」(4月9日から九州限定発売)と協力し、プロモーションを連動。CDジャケットと商品パッケージをトレードマークの「にわか豚」で統一し、CDショップ、食品売り場で互いをPRし合う形になる。
デビュー前の新人バンドにもかかわらず、九州全域からバックアップを受ける。既に福岡から鹿児島まで全7県のテレビ、ラジオ出演を制覇。「豚骨ロック製作委員会」なる文化発信プロジェクトも発足し、日清はカップめん出荷数を異例の40万食に設定した。
楽曲は「♪よかろうもん よかろうもん」と明快な歌詞を繰り返す青春ロック。演奏時間は3分5秒で開始と同時に湯を注げば、聴き終わった時にカップラーメンが完成する仕組みだ。
豚骨ピストンズは98年に高校の同級生だった三代目六三亭英二(25=ギター)ヒロシドビシャス(25=ベース)ピストンホリ(25=ドラム)が結成。1度は解散したが、04年に再集結し、ヒロシドビシャスの実兄でボーカルの豚兄(とんにい=28)が加入した。
九州発信の音楽「めんたいロック」では鮎川誠(58)率いるシーナ&ザ・ロケッツ、A.R.B.らが全国区になった。その草分け的存在の鮎川は「曲聴いたぜ、よかったぜ。これからも博多のロックビートでぶっ飛ばそうぜ」と期待を寄せた。豚兄も「豚骨ラーメンのようにヤミツキになること間違いなし」と伝説の継承に自信を見せた。