極端なイスラム原理主義を持ち込んだタリバン政権時代、映画は堕落を招く娯楽として厳しく禁じられていた。今回、上映される作品の多くは、米軍の攻撃によってタリバン政権が崩壊した後に制作されている。
長く続いた内戦、タリバンの圧政、米軍による攻撃…。厳しい環境下、必死に生きている子どもたちの姿などを描いたドキュメンタリー「カブール・トライアングル」などのほか、社会主義政権下の一九八六年に制作され、その後のアフガン社会の混乱を予言したとされる問題作「渡り鳥」(アーマディ・ラティフ監督)も初公開される。
このほか、首都カブールの民放テレビ局アイナTVの人気番組の特集映像の上映もあり、同局のチーフプロデューサー、ナジブ・パイマン氏を招いたトークショーも連日開催。激動するアフガンのいまを語ってもらう予定だ。
二〇〇五年十一月、大田区で二日間開かれた初めての映画祭は五百人が鑑賞するなど大きな反響があった。二回目の今回は三月十、十一日、大田区の日本工学院専門学校・蒲田キャンパスで開催(入場無料)。十二日から十六日までは渋谷区のシネマ・アンジェリカで開催される(有料)。入場料などの問い合わせは、クロスアーツ=(電)(3729)5608=へ。 (瀬口晴義)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070306/lcl_____tko_____001.shtml