2007年03月05日(月) 10時01分
三菱東京UFJ 本体の立て直しはどうする?(日刊ゲンダイ)
三菱東京UFJ銀行が傘下の米大手地方銀行、ユニオン・バンク・オブ・カリフォルニア(UBOC)の頭取兼最高経営責任者(CEO)に、5月24日付で企画部長で執行役員の田中正明氏を充てることを決めた。マネーロンダリング(資金洗浄)の監視体制に不備があるとして、昨年末、米金融当局から処分を受けている。エース級をUBOCのトップに据えることで、米国拠点のコンプライアンス体制の立て直しを急ぐようだ。
ただ、米国はいいが、日本国内はどうか。本体の立て直しはどうするのか。
闇勢力との関係が取り沙汰された大阪市の財団法人「飛鳥会」との不正取引。金融庁の処分で、今月16日までに改善計画を提出することになっているが、そこには「問題発生時以降現在に至るまでの経営の責任の所在の明確化」とある。不正取引は旧三和時代(その後UFJ)からのものだが、問題は、2006年1月の合併で三菱東京UFJ銀になってからも続いていたことだ。
「合併する時には、不透明な取引や融資があるのかどうか、正直に報告し合うものです。それができなかった。旧UFJ側で解決しろという姿勢だったということでしょうが、三菱は実質、旧UFJを吸収合併したのだから、頭取の畔柳さんのリーダーシップが問われている。正念場です」(作家の江上剛氏)
事実、行内では、三菱出身者が多数を占める経営企画を中心に、「これはUFJの問題であって、三菱の問題ではない」という空気が蔓延していたという。「それが金融庁の五味長官の耳に入り、激怒したそうです」(金融関係者)
金融庁の求める“経営の責任の所在”を畔柳頭取はどういう形で徹底するのか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070305-00000013-gen-ent