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2007年03月04日(日) 10時00分

都知事選やっと出馬表明 浅野史郎・石原の選挙戦略日刊ゲンダイ

 前宮城県知事の浅野史郎(59)が、都知事選に立候補することが決定的になった。28日記者団に対して「真剣に考えさせてもらいたい」「都知事の職はすごく重みが大きい」と宣言し、「石原都政に勘弁してくれという市民の悲鳴に似た声が聞こえている」と宣戦布告までした。
 一昨日まで「考えをフリーズ(凍結)している」「歌を忘れたカナリアだ」などと、否定的な発言を繰り返し、民主党からの擁立打診を「必然性がない」と蹴飛ばしていたのに一転である。
「実際は都知事選への出馬は相当前から考えていたともいわれています。ワイドショーなどに積極的に出始めたのは半年前。ある親しい文化人がメディアに売り込んだ。『新党結成』と『都知事選』の両睨みだったという話も出ています」(政界関係者)
 しかし、前回300万票を集めた石原慎太郎に勝つためには、3つの難問をクリアしなくてはならなかったという。
「1つは知名度です。改革派知事として売っているが、ほとんどの都民は名前くらいしか知らないでしょう。2つ目は、なぜ宮城県知事を辞めた男が都知事になる必然性があるのか、という疑問に対する答えです。その2つをクリアするには、都民から望まれたという形をつくり、なおかつ連日マスコミの話題になって知名度を上げる必要があった。出馬を要請する市民集会に出席して『感激した』と語りながら、ここまで結論を延ばしたのは、そのためです。さらに3つ目は、民主党の推薦は受けず無党派として立候補したいが、民主党の独自候補が出馬するのは困るということです。『民主党候補が立つなら私は出ない』と民主党を牽制してきた。しかし、これ以上、結論を引き延ばすと民主党も候補擁立に動かざるを得ない。出馬宣言するギリギリのタイミングだったのです」(前出の政界関係者)
 ここまでは計算通りに進んでいるが、最後までシナリオ通りにいくのか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070304-00000010-gen-ent