県水道局は3日、市原市五所の千葉水道事務所市原支所で、解体した煙突からアスベスト約130グラムが大気中に飛散したと発表した。飛散区域は同支所の南東約2・2平方キロメートルと推定される。濃度は大気1リットルあたり繊維5本以下で、大気汚染防止法が定める許容限度(同10本)を下回ったという。同局は、住民向けの相談窓口を設ける。
水道局によると、同支所の煙突は、設計図などでアスベストが使われているかを確認できなかったため、工事を請け負った市原市内の建設業者が、目視などで内部を調査。アスベストはないと判断し、2月4日、そのまま解体した。
業者は解体後、アスベストの含有を疑い、8日、県に報告。県は3月2日までに検査機関などから報告を受け、アスベストの飛散状況を把握した。風下には住宅や小学校、畑があるという。
記者会見した金親信一・水道局長は「地域住民のみなさんに深くおわびします。今後、事前調査を徹底し、再発防止に努めたい」と話した。
水道局は約3千世帯に事故の概要などを説明する文書を配布。5〜31日、千葉市の幕張庁舎(電話043・273・8620)と市原支所(電話0436・43・5554)に地域住民向けの相談窓口を設置する。さらに3月中に専門医による現地説明会も開く。
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