自宅を出て県警の事情聴取に向かう福永浩介市長=3日午前8時29分、熊本県人吉市九日町で
この焼却施設は人吉市にある「人吉球磨クリーンプラザ」で、同市と球磨郡9町村でつくる人吉球磨広域行政組合が運営している。
調べでは、福永市長は02年4月以降、ごみを焼く燃料である重油の発注に伴う業者選定で、燃料を扱う市内の運送会社が同3月末の指名競争入札の指名願の受付期限に間に合わなかったにもかかわらず、参加できるよう便宜を図り、見返りに03年5月中旬、市長室で現金50万円を受け取った疑いを持たれている。
入札はごみ焼却施設が稼働した02年12月に9社で実施され、この運送会社が数千万円で落札したという。だが、贈賄側については3年の時効が成立している。
同組合では、汚泥再生処理センターの設計委託を巡る不正入札事件で、前事務局長(56)、福永市長の有力な支援者とされる外国人招請会社長(59)ら3人が競売入札妨害(偽計入札)容疑で逮捕、起訴された。県警は、福永市長のこの事件への関与の有無にも関心を寄せている。
福永市長は87年に初当選し、現在5期目。89年の設立当初から組合代表理事を、川辺川ダム建設では地元の建設促進協議会長を務める。昨年12月、次期市長選には立候補しないと表明した。
http://www.asahi.com/national/update/0303/SEB200703030017.html