熊本県人吉市と周辺9町村でつくる人吉球磨広域行政組合のごみ焼却施設の燃料納入を巡り、組合代表理事の福永浩介人吉市長(67)が業者に便宜を図った見返りに現金を受け取った疑いが強まったとして、同県警は3日午前、福永市長を収賄容疑で任意同行、事情聴取を始めた。容疑が固まれば逮捕する。
調べによると、福永市長は2002年ごろ、組合が管理する一般廃棄物処理施設「人吉球磨クリーンプラザ」(人吉市)の燃料納入に関する指名競争入札に絡み、同市内の業者を指名業者に加えた見返りに50万円を受け取った疑い。業者は贈賄罪の公訴時効が成立している。
関係者によると、この業者は同年9月に急に指名業者に加えられたという。
福永市長は87年の市長選で初当選し、現在5期目。昨年12月の市議会で今期限り(任期は4月30日まで)での引退を表明した。