2007年03月02日(金) 10時00分
神戸の高級住宅地にある山口組総本部近所住民は怖くないの?(日刊ゲンダイ)
26日警視庁は、神戸市灘区にある指定暴力団山口組の総本部の家宅捜索を行った。今月5日に東京・西麻布で指定暴力団住吉会小林会幹部が射殺された事件の捜査だ。この日の捜索は午前中から230人態勢。総本部の外周を機動隊員約100人が取り囲むという物々しい雰囲気の中で行われた。総本部への強制捜査は3年4カ月ぶり。周知のように山口組総本部は繁華街でなく、灘区の閑静な高級住宅街に位置している。
でも、近隣住民が次々と引っ越していったり、反対運動が起きているわけではない。一体、どうなっているのか。
「以前は“暴力団は出ていけ”という立て看板も見かけましたが、今はありません。95年の阪神大震災の時に山口組が炊き出しやトイレットペーパーなどの配給を行ったことや、地域住民に迷惑をかけるなという指令が徹底されているため、住民感情はいたって冷静なのです」(事情通)
現在、総本部が置かれている場所は山口組3代目の故田岡一雄組長の“田岡御殿”と呼ばれた私邸跡。「それ以前の本部はもっと街中の神戸地裁の近くにあった」(暴力団に詳しいジャーナリスト)という。
山口組と神戸とは切っても切れない関係ということを市民も理解しているのか、市内の別の地域に住む男性はこういう。
「組の若い衆は名前が刺繍された戦闘服を着ていることが多いのですが、コンビニでレジ待ちの時は一般客に“お先にどうぞ”と譲るほど行儀がいい。地域に溶け込んでいて、怖がる住民はいません。銭湯も入れ墨OK。組事務所がある地域は犯罪率も低く、暴走族も避けて通るから夜も静かです」
もちろん、山口組総本部にケンカを仕掛ける組があるとは考えにくいから、かえって一番の“安全地帯”なのかもしれない。関東と関西では、暴力団と地域社会との関係にずいぶんと温度差があるのだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070302-00000007-gen-ent