「不都合な真実」でアカデミー賞を手にし、個人の地球温暖化対策の大切さを訴えるアル・ゴア元米副大統領(59)が、米保守勢力から自身のエネルギー消費を攻撃されている。
FOXニュースは、人間の活動が地球温暖化に拍車をかけているとの主張が科学的に盤石ではない、との立場から温暖化対策批判を展開。ゴア氏らの活動が不安をあおっているとする一方、同氏が講演のために自家用機を使うのは、温室効果ガス排出削減の趣旨に反すると批判を繰り返した。
アカデミー賞発表の翌26日には、テネシー州にある調査機関テネシー政策研究センターが、同州ナッシュビル付近にあるゴア邸について、ひと月の電力消費が一般家庭の1年間の使用量を上回り、06年の電気・ガス代が3万ドルに及ぶと公表。「アル・ゴア個人のエネルギー消費は、彼にとって“不都合な真実”だ」と非難した。
ゴア氏の事務所は声明で「ゴア宅では再生可能エネルギーを供給する事業者から電力供給を受け、ソーラーパネルも備えつつある」と反論。「各家庭にはそれぞれの二酸化炭素排出量がある。元副大統領が求めているのは、各家庭が排出量を計算し、それを減らす努力をすることだ」と説明している。