政府は今国会に改正案を提出し、飲酒運転に関する規定は公布から三カ月以内の今年秋までに、そのほかは公布一−二年後の施行を目指す。
幼児三人が死亡した福岡市の事故など飲酒運転による悲惨な事故が相次ぎ、警察庁が悪質・危険運転に加え、高齢ドライバーや自転車なども含めた総合的な交通事故対策を検討していた。
改正案は、酒酔い運転の刑罰を現行法の「三年以下の懲役または五十万円以下の罰金」から「五年、百万円」に引き上げ、酒気帯び運転も「一年、三十万円」を「三年、五十万円」とした。
飲酒運転のドライバーに車や酒を提供した場合の罰則を新たに設けた。
現行法では直接適用する罰則がないため、刑罰が二分の一となるほう助罪を主に適用している。改正案は、車両提供はドライバーと同じ刑罰に、酒類提供は酒酔い運転の場合「三年、五十万円」、酒気帯びは「二年、三十万円」とした。
飲酒運転の容認につながるため「同乗罪」も新設。同乗者が車に乗せるよう要求、依頼していれば摘発対象で、酒酔い運転の同乗は「三年、五十万円」、酒気帯びは「二年、三十万円」。
ひき逃げも「五年、五十万円」から「十年、百万円」に厳罰化。
飲酒ひき逃げの場合、併合罪の上限は現行の懲役七年六月が同十五年となる。
このほか七十五歳以上の高齢ドライバーに高齢者マーク(もみじマーク)の表示を義務付けた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070302/eve_____sya_____000.shtml