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2007年03月01日(木) 23時54分

捏造防止、民放連が第三者機関に調査勧告権読売新聞

 フジテレビ系で放送された「発掘!あるある大事典2」の捏造(ねつぞう)問題を受け、日本民間放送連盟(民放連、会長=広瀬道貞・テレビ朝日会長)は1日、民放とNHKで構成する第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の機能強化、キー局の系列各局に対する指導力強化など、再発防止に向けた新たな対応案を発表した。

 総務省が放送局への監督を強めようとする中、これらの自助努力を打ち出すことで、放送メディアに対する公権力の介入を排除したい考えだ。

 BPOには、番組や放送倫理のあり方を論議する機関として、有識者やキー局などの編成局長らで組織する「放送番組委員会」がある。だが同委員会は、必要に応じて声明などを公表するにとどまっており、放送局に対する強制力はない。民放連の対応案はこれを改め、放送局に対し再発防止策の提出を求める権限を持たせる、としている。

 新たな権限は、捏造など事実と異なる放送が行われた場合に、同委員会が「調査・審理」した上で、放送局に対して再発防止策の提出を求める「勧告」や「見解」を出すことができるというもの。放送局は、これらの勧告や見解に従う義務を負い、同委員会は再発防止策が機能しているかどうかを、一定期間後に検証する。勧告、見解や事後検証の結果は、同委員会がその都度公表するという。

 民放連はこの案を基に、NHKと協議してBPOのあり方について、近く結論をまとめる意向だ。

 また、番組を放送した最終的な責任はキー局にあることを改めて確認した。

 今回問題となった番組は、フジテレビ系列の関西テレビの制作で、関西テレビの責任問題に注目が集まっている。しかし民放連は、「系列局が制作した番組といえども、放送したキー局ならびに系列全局は放送責任を有する」とし、キー局が制作経験の浅い系列各局に対し、番組制作やチェック機能の面で、指導力を発揮する方針を示した。今後、民放連の中に専門部会を新設し、キー局の具体的な役割について検討する。

 さらに、現在の定款を改正し、現行の「会員の除名」の前段階として「会員活動の停止、制限」を加える方針を打ち出した。今回の問題で、関西テレビは民放連に対し、「会員活動の停止」を自主的に申し出て了承されたが、これは定款にはない措置だった。

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070301it14.htm