東電によると、東扇島火発では90年以前、出力が瞬間的に認可数値の100万キロワットを超えると、所員が日誌に「100万キロワット」と記録していた。しかし、手間を省くため、90年にプログラムを導入した。
出力データは、国の検査の対象となることもあり、東電は「検査官から超過した理由の説明を求められた場合、対応に窮するとの懸念で改ざんを始めた。プログラムは当時の所長が了承して導入された」と説明。瞬間的に出力が超過しても、設備の安全性には問題がないとしている。
県内では横須賀、川崎、横浜、南横浜の各火力発電所でも03年以前、出力データ改ざんが行われていたことが判明。横須賀、横浜、南横浜の火発では02年以前、蒸気の温度が上限基準を上回っても、下回っていたように改ざんしていた。
こうしたデータ改ざんは火力発電所計13カ所で行われ、プログラムまで使っていたのは東扇島だけという。東電は「各職場で特に問題視されることなく、漫然と先輩から後輩に伝えられた」としている。
http://www.asahi.com/national/update/0301/TKY200703010426.html