ガス用の「ステンレス製フレキシブル管」や接続部品の販売をめぐり、メーカー4社が価格カルテルを結んでいた疑いが強まり、公正取引委員会は1日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査に入った。
検査を受けたのは、大手金属メーカー「日立金属」(東京都港区)、「テクノフレックス・トーラ」(中央区)、「JFE継手」(大阪府岸和田市)、「協成」(大阪市)の4社。
関係者によると、4社は昨年秋にフレキシブル管の販売価格を十数〜20%程度値上げする前に、値上げ幅などを話し合った疑い。日立金属とJFE継手は、昨年春の接続部品の値上げでもカルテルを結んだ疑いがあるという。
曲げるなど加工しやすいフレキシブル管は屋内用に普及しており、市場規模は年間数十億円程度。各社は原材料の高騰を値上げの理由としていた。日立金属と協成は昨年11月にも、ポリエチレン製ガス管の販売価格をめぐりカルテルを結んだ疑いで、公取委の立ち入り検査を受けていた。
日立金属と協成は、立ち入り検査について「審査中でコメントを控えたい」などとしている。