不二家の「安全宣言」、専門家の評価は
ミキサーの細部を点検できるインスペクションミラー。生産再開のために、不二家の工場には新しい食品衛生管理手法が導入された=神奈川県秦野市で
操業の再開などについて会見する不二家の桜井康文社長
1日から準備が整った工場から生産を再開。5カ所ある洋菓子工場は、山崎製パンの技術支援で導入を進めている新たな食品衛生管理手法の検査が6日ごろ終了する見込み。保健所の視察を受けた後に生産を再開する。
今後、商品を撤去しているスーパーやコンビニエンスストアなど流通各社に販売再開を要請し、27日ごろから店頭に並ぶよう努力するとしている。ただ、各社は「消費者の不信感は根強い」として早期の販売再開には慎重だ。
一方、清涼飲料については販売委託契約を結ぶサッポロ飲料と、自動販売機などで19日に販売を再開することで合意した。
桜井社長は「安全宣言」の理由として、食品衛生管理手法の導入が完了したことをあげた。弁護士など外部委員でつくる改革委員会も「経営体制も刷新し、新生不二家として出発できる」(久保利英明委員長代理)とお墨付きを与えた。
不二家は1月上旬、期限切れ原料の使用を発端に、衛生管理上のずさんな体制が相次いで発覚。藤井林太郎社長(当時)が引責辞任した後、山崎製パンの支援を受けて、工場の品質管理体制を整えていた。
http://www.asahi.com/national/update/0301/TKY200703010428.html