JAありだ初島支所(有田市初島町里)に勤務していた女性職員が、顧客数人の貯金口座から数年にわたって計1000万円以上を不正に引き出したとして、昨年末に懲戒解雇されていたことがわかった。被害者には全額を弁償し、2月中旬までに和解が成立している。
JAありだなどによると、昨年12月初め、数人の客の貯金口座から現金が無断で引き出されていることがわかり、内部調査をした結果、この女性職員が引き出したことを認めた。着服した金は、生活費に充てていたとみられる。
金は女性の身元保証人や親類らが返済。JAありだは、職員が被害者宅をまわり、経緯を説明して謝罪した。有田署へ相談したものの、被害届は出さず、公表もしていなかった。
今後、総会で組合員に報告するかどうかを検討しているという。
JAありだの江川敏総合企画部長は「不正があったのは事実だが、和解が成立している。今後はチェック体制を強化し、再発防止に取り組みたい」と話している。